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利休忌

2月28日に、千利休を偲ぶ利休忌(りきゅうき)を行いました。

こんにちは。物質領域M1の植木穂香です。

2月28日は、千利休の命日です。
皆さんも一度は歴史の教科書でその名を聞いたことがあるかと思います。

千利休は安土桃山時代の茶人で、茶の湯と禅を融合した「わび茶」を大成した人物です。
茶人でありながら、天下人・豊臣秀吉の側近という一面もあり、多くの大名に影響を及ぼしました。その最期は切腹を命じられ、旧暦の2月28日に自刃しました。

NAIST茶道会の流派は表千家ですが、この「千家」というのは千利休から来ています。
千利休の子孫が千家を引き継ぎ、「三千家(さんせんけ)」と呼ばれる表千家、裏千家、武者小路千家に分派しました。

利休忌では、床の間に利休居士の画像を掛け、「供茶(くちゃ、仏前にお茶を供える点前)」を行います。お稽古もいつもと違って厳かな雰囲気です。

棗(なつめ、抹茶を入れる茶道具)も、利休梅があしらわれているものを使用しました。


今回のお菓子も、春らしい雰囲気をまとっています。

花仙堂作「野の春」

また利休忌では、床の間に供える花が決まっています。
それは、利休が愛したと言われる菜の花です。

千利休がこの世を去ったのは1591年です。そこから400年以上の時を超えて、現代の私たちが茶の湯を嗜んでいることには、畏敬の念を感じます。

床の間で輝く菜の花に春の訪れを感じつつ、寂寥を覚える日となりました。